クロスマーチャンダイジングとは?

クロスマーチャンダイジングとは?

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商品が複数の用途をもつ場合、その商品は複数場所に陳列されます。これをクロスマーチャンダイジングといいます。複数の売り場に陳列することで、関連商品との相乗効果があります。

 

クロスマーチャンダイジングとは?

 

相乗効果が得られる関連商品との陳列

 

某スーパーマーケットで、調査した結果を示します。「定番コーナーとクロスマーチャンダイジングコーナーの売れ行きについて」ですが、タバスコは定番コーナーの調味料コーナーにおいては30%売れました。しかし、クロスマーチャンダイジング(クロスMD) したパスタコーナーにおいては70%売れていました。商品によって、関連商品売り場のほうが売れていることもあるのです。

 

ジョンソン・アンド・ジョンソンでは、かつてベビーローションの売上が6倍にも伸びたことがありました。従来ベビー用品売り場のみで販売していたものを、「赤ちゃんのベビーローション、大人のあなたにも優しい」というPOPをつけて大人のスキンケアコーナーに出しました。そうしたところ爆発的に売れました。新規用途開発といえます。

 

某ドラッグストア(ローカルチェーン)は、サントリーの「マカディア」という女性用アルコールが発売された時、全国で2番目の販売実績を上げました。なぜか?そのドラッグストアは女性向けであるということで、化粧品コーナーにも陳列しました。

 

化粧部員は、お客のストレスや肌トラブルに対して、まず熟睡を勧めました。そのために「マカディア」は効果的である、という説明をしたのです。カウンセリングに来た女性の殆どは購入していきました。

 

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クロスMDが可能になるPOPの活用

 

クロスマーチャンダイジングが、難しい商品もあります。生理用品コーナーには生理痛の薬は置けません。また、ベビーコーナーにベビー用風邪薬を置くこともできません。これは薬事法で、医薬品は医薬品コーナーでしか販売できないからです。雑貨と共に売れないのです。

 

この場合は、生理用品コーナーに「生理痛薬は薬コーナーでお求めください」とPOPを貼り付ければ、クロスマーチャンダイジングの役割を果たすことができます。店舗内にあるトイレには尿に関する薬剤のPOPが貼り付けてあることがあります。

 

これは立派なクロスマーチャンダイジングです。バイヤーの縄張り争いもあります。クロスマーチャンダイジングができないケースはPOPで代用できるのです。

 

 

クロスマーチャンダイジング
消費者の買いやすさを求め、関連販売による買い上げ数を上げるために、部門ごとの分類を超えて関連商品をコーナーにまとめる手法。

 

バイヤーの縄張り争い
自分が管轄する商品を他の売り場で売られると、他部門の売上になり自分の売上が減少する。又は自分の管轄売り場に他のバイヤーの商品が陳列されると、自分の売り場スペースがとられることになる。そのためバイヤーは、クロスマーチャンダイジングを嫌がる傾向が強い。




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