世界の大手製薬会社は、有力な医薬品をいくつも開発している

世界の大手製薬会社は、有力な医薬品をいくつも開発している

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世界で活躍する製薬メーカーは、一般的に知られている医薬品を多く開発・販売しています。なので、世界トップ10に入っているメーカーであれば、ヒットする新薬を開発すれば、トップ3に入れる可能性は十分にあります。

 

世界の大手製薬会社は、有力な医薬品をいくつも開発している

 

グラクソスミスクライン(以下、GSK)は、英国に本社を置く伝統的な製薬会社です。ファイザーが2001年に世界市場売上ナンバーワンとなる以前には、メルク社とトップ争いをしていました。

 

しかし、2006年に第2位となったのちは段々とそのランクは落ち、2011年は6位でした。それでも同社は、1995年に世界で初めて世界初の売上高100億ドルという偉業を成し遂げた会社であり、常に優れた医薬品を数多く開発してきた、世界的企業の草分け的存在といえるでしょう。

 

近年のヒット商品は、喘息治療薬アドエア、これはここ数年世界売上トップ5に入り続けています。他にも、世界で最も汎用されている抗鬱剤パキシル、吸入型抗インフルエンザ薬リレンザ、抗ヘルペスウイルス薬ゾビラkックスとバルトレックス、ボツリヌス毒素製剤ボトックス等、私たちにもなじみのある医薬品を数多く発売しています。

 

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また、大衆向け商品では風邪薬コンタック、入れ歯安定剤ポリデント、歯磨きクリームのシュミテクト、鼻づまりを改善する鼻孔拡張テープ、ブリーズライト等も有名です。医薬品メーカーの英国代表をGSKとするなら、フランス代表はサノフィ社でしょう。

 

サノフィはフランスの大手メーカー、サノフィ・サンテラボが、2004年、アベンティス社を吸収合併して設立された会社です。当初の名前はサノフィ・アベンティスでした。合併後の世界市場売上高は必ずトップ5に入っており、2011年にサノフィに改名した時点では第4位でした。

 

脳卒中の再発予防薬として知られる抗血小板薬クロピドグレルは、2005年以降、製品別売上世界ランク2位を維持し続けている、同社の稼ぎ頭です。また、タキソテールやエルプラットなどの抗がん剤の主要薬も同社の大きな収入源といえるでしょう。

 

その他、糖尿病治療に用いられるインスリン製剤のランタスやアピドラ、降圧薬アバプロ、抗不安剤マイスリー、小児インフルエンザ菌髄膜炎の予防ワクチンであるアクトヒブなどが、いまも世界中で使われています。

 

 

がん治療の必須薬であるロシュの抗がん剤

 

スイス国内にノバルティスと双璧を成しているのが、中外製薬の親会社であり、世界規模の大手メーカー、ロシュ(エフ・ホフマン・ロシュ)です。同社はビタミン製剤で財をなし、近年は抗不安薬のジアゼパム、抗インフルエンザ薬のタミフルで急激に成長しました。そして今や、同社が開発した抗がん剤のリツキサン、アバスチン、ハーセプチン、ゼローダ、タルセバは、がんの標準治療に欠かせない薬剤です。

 

このほか、ヘルスケア部門世界第2位のジョンソン・アンド・ジョンソン(米)、世界初のインスリン製剤実用化に成功したイーライ・リリー、世界で初めてHIVの検査薬を開発したアボットラボラトリー、バイオ薬品の先駆け的存在であるアムジェン、バッファリンで有名なブリストル・マイヤーズスクイブ、抗がん剤イレッサを開発したアストラゼネカ(英)、株式未公開の世界最大医薬品メーカーであるベーリンガー・インゲルハイム(独)やバイエル(独)、ジェネリック医薬品製造で世界一であるテバ製薬工業(イスラエル)……これらの企業も、長年にわたって世界市場において凌ぎを削りあう、よく知られた大手メーカーです。




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