薬学部の実務実習で何を学ぶのか?

薬学部の実務実習で何を学ぶのか?

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実務実習は、医療現場での実際の学習です。4年制時代は1週間程度の見学的なものでしたが、5ヶ月間の長期実習です。6年制が導入され、長期実習は2010年から導入されています。

 

薬学部の実務実習で何を学ぶのか?

 

知識・技能に加え倫理観を学ぶことが大切

 

実務実習は全国統一方式です。カリキュラム作成は日本薬学会が中心です。実務実習モデル・コアカリキュラムといいます。まずは実習前に大学で事前学習をします。調剤など薬剤師の基本技能と人への応対の態度などを学びます。基本的な薬剤師の業務、医薬分業、処方せん調剤、疑義照会、医薬品管理、服薬指導などです。

 

そののち病院薬局・薬局での実習をします。事前学習で行ったことの履修と、病院・薬局での特徴的な業務を習得します。病院では院内調剤、注射薬の調剤、服薬指導、チーム医療などです。薬局では医療用医薬品外に一般医薬品、漢方薬、独自調剤薬、患者応対、学校対応などがあります。いずれも、単にスキル習得だけでなく、薬剤師としての倫理観や使命感の高揚が目的となっています。

 

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9000人余りの合格者を出した10年度共用試験

 

2010年度は実務実習初年度です。当初の計画では10000人程度でしたが、定員割れの大学もあり、実習参加者は9400名に留まりました。また、薬学生の指導者は日本薬剤師研修センターが指導した認定薬剤師により行われています。2011年現在では指導薬剤師数は全体で19,064人(病院:6,159、薬局:12,905)となっています。

 

■実習受け入れ薬局
日本薬剤師会では実務実習受け入れを円滑に進めるために「薬局薬剤師のための薬学生実務指導の手引き」「薬学教育 実務実習指導のポイント」などを作成して、現場が混乱しないように対策を取った。また実習受け入れ薬局であることを示す掲示物を用意して来局者に周知するよう指導している。




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