医薬品の分類方法について

色々な医薬品製造業について

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医薬品と分類されるなかでもいくつか種類があります。例えば漢方薬は医薬品の一つです。では、動物に使う薬は医薬品に分類されるのでしょうか。どこまでを医薬品と呼ぶのかについてみてみましょう。

 

色々な医薬品製造業について。生薬、医薬品原薬、医薬品製剤、生物学的製剤、動物用医薬品

 

日本に存在する医薬品製造業者は約1400といわれていますが、その中には医薬品の原料のみを製造する業者も含まれています。医薬品製造業は大きく5つにわかれており、生薬製造業、医薬品原薬製造業、医薬品製剤製造業、生物学的製剤製造業、そして動物用医薬品製造業です。

 

おそらく、医薬品製造業といわれて思い浮かべるのは、ほとんどが医薬品製剤製造業、あとは漢方薬やOTCに配合されることもある生薬製造業くらいではないでしょうか。

 

医薬品原薬製造業とは、医薬品製剤製造業で使用される原薬の製造やその中間体の製造を指します。代表的な中間体にイオウ原子があります。イオウ原子は生体組織との親和性に優れ、生体の酸化や還元に関与するため、薬効を高める効果があるのです。

 

そのため、胃腸薬から血小板凝集抑制剤、各種抗菌薬、血圧降下薬、肝臓病治療、白内障治療薬といった実に様々な医薬品に欠かせない中間体原料として使用されています。また、殺虫剤や除草剤等医薬品以外にも、その効果を増強する中間体として使用されています。

 

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人の健康に影響を及ぼす動物用医薬品

 

免疫系細胞や炎症反応関与細胞から生産される物質、あるいはそれらの分子誘導体等、主にタンパク質で構成された生理活性物質を薬剤化したものを、生物学的製剤といいます。例えばリウマチの原因が細胞内の炎症性因子である場合、その抗体をネズミの細胞で培養して、人間に使えるように改良した薬剤も生物学的製剤の一つです。

 

生薬製造業が扱う生薬はいわば薬の起源ともいえる存在です。また、日本薬局方で「生薬とは動植物の薬用とする部分、細胞内容物、分泌物、抽出物、または鉱物など」と意義されています。良く知られているものに、薬味としても使えわれる生姜、山椒、漢方薬の葛根湯に含まれるシナモンの皮、漢方薬の7割に使用されている甘草等があります。

 

 

また、インドの伝統医学で有名なアーユルヴェーダ、アラビア医学のユナニー等にも生薬は凡庸されているのです。ヨーロッパで盛んなハーブも古くから使われている生薬ですし、日本の民間療法で用いられるセンブリやゲンノショウコもそれにあたります。

 

動物用医薬品とは、動物の病気の予防や治療に用いられる医薬品の事です。しかし、万が一食肉や卵等人間が食する部分に残留していると、人体に悪影響を及ぼす可能性があるため、農林水産省にて厳しい基準を設けており、獣医師による処方が必須となっています。




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