医薬品の分類方法について

医薬品の分類方法について

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私たちの周りには「くすり」と呼ばれるものがたくさん存在しますが、はたして「医薬品」と「そうでないもの」の区別をどこまでつけることができるでしょうか。その違いを見てみましょう。

 

医薬品の分類方法について。一般用、医療用など多様な種類があります。

 

薬事法による医薬品の定義は、「日本薬局方に収録されており、人や動物の病気の治癒・診断・予防に使用され、体の構造や機能に何らかの影響を与えることを目的としている物」であり、医療機器はこれに含まれません。

 

しかし、この定義だけだと、バナナだって病気の予防や治癒などのために良くもちいられるので、医薬品と呼べるのではないか、といった疑問が生じることも考えられます。そのため厚生労働省は、医薬品の定義に「野菜、果物、菓子、調理品等、その外観、形状等から明らかに食品と認識されるものは除く」と注釈を加えています。

 

他には、乳幼児や妊婦、病人用の食品として厚生労働省に認められた食品も除外されます。

 

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では、薬事法における医薬品の定義を見てみると「その物の成分本質(原材料)、形状(剤型、容器、包装、意匠等)、またその物に表示された使用目的・効能効果・用法容量並びに販売方法、宣伝や広告などを総合した判断で、通常、人が薬事法でいうところの医薬品と認識するもの」とあります。

 

つまり、対象となる「くすり」を成分、形状、使用目的、効能効果等で分類し、それを医薬品と認めるかどうか国が判断するという事です。

 

 

多種多様な医薬品の分類方法

 

まずは、成分の違いによる分類です。対象医薬品の原材料が動植物か鉱物化、もしくは化合物化によって分類されます。また、毒劇薬指定成分や麻薬成分、向精神薬、覚せい剤の様な作用がある成分が含まれているかどうかでも分類されます。

 

形状による分類は、剤型や薬の投与経路の違いの事を指します。薬剤には、錠剤や散剤、カプセル、液剤、塗布剤、パップ剤というように、様々な形状があり、それぞれに分類されるのです。また、薬剤を梱包する容器や包装によっても分類されます。

 

例えば、缶、瓶、チューブ、アンプル、スプレー等が挙げられます。最近では、プラスチックのへこみに錠剤やカプセルをいれ、裏側をアルミで覆うPTPと呼ばれるシート状の包装も多くみられます。

 

 

使用目的での分類は、その薬剤が予防するための薬なのか、治療するための薬なのか、それとも試験を行うための試薬なのか、といった分け方が考えられます。また、疲労回復、成長促進、体力増進等も使用目的分類項目に当てはまります。さらに細かく、鎮痛、降圧、血糖降下等、治療効果そのものの違いもこの分類カテゴリーに属します。

 

用法容量による分類は、薬剤に添付されている「服用上の注意」の違いで分けられます。例えば、「1日3回」とか「8時間以上あけて服用」、あるいは「食前」「食間」「食後」というような指示のことを指します。また、そうした指示によって、薬剤を脂溶性か水溶性かに分類することもあります。




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