日本の小売業が停滞している現状

日本の小売業が停滞している現状

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小売業は社会の変化に対応した仕事です、社会の変化や消費者のニーズ、価値観などで、購買のパターンが変化していきます。それを先取りしていくことが重要です。その変化を察知できず、また対応が遅れたり、できなかった小売業は衰退していきます。

 

日本の小売業が停滞している現状

 

10年間で市場規模が13兆円の縮小

 

日本の小売業は、成長を止めました。1988年、商店数は162万軒ありました。しかし、2007年には48万軒減少して、114万店舗となったのです。この原因は個人店舗の60万店舗減少したことです。販売額でいくと、1997年148兆円ありましたが、2007年には13兆円の減少があり135兆円となりました。小売業間での限られた市場を争奪している様相です。

 

この成長停止の原因は、「個人経営小規模店舗経営の衰退」「過去の優良業態が業績を悪化させた」ことによります。

 

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衰退する個人経営の小規模店舗

 

2004年、2007年を比較して見ます。売上の衰退や後退した店は、大部分4人以下の小規模店でした。減少は、店舗数96000軒、売上額1兆9000億円です。この原因は、長期化不況に持ちこたえるだけの資源がないこと、規制緩和への対応がとれない事があげられます。

 

また、後継者問題もあります。家族経営の業種店が、急速に衰退しています。その裏ではディスカウントストア、ドラッグストアなどが台頭してきています。

 

 

かつての優良業態の業績が悪化する

 

業種別の変化を見てみると、小売業の主役は、かつては百貨店、総合スーパーマーケット、ホームセンターなどでした。しかし、これらは全てマイナス成長です。近年著しい成長を遂げていたコンビニエンスストアも過当競争に入っています。成長は止まりました。

 

こうなると、大手の合併や資本統合が進む時代に入りました。変化に対応できない業態や企業は、衰退していくものなのです。過去の栄光にしがみついていてはいけません。

 

 

小規模店の衰退
業種店は生業・家業的な経営が多く、小資本や後継者難などの構造的問題のほかに、今日の買い物行動に対応できないという欠陥がある。医薬品小売業界でも、業種店の薬局・薬店が衰退し、業態店のドラッグストアに置き換わっている。




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