医薬品販売店舗のオーバーストア現象について

医薬品販売店舗のオーバーストア現象について

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ドラッグストア業態は1970年代後半に誕生して、その後急成長を遂げてきました。しかし、現在1万5000店舗まで増加してきました。現状では、オーバーストア気味です。従って、再編・淘汰が急速に進んでいます。

 

医薬品販売店舗のオーバーストア現象について

 

4つの軸で構成する新たなフォーマット

 

日本ホームセンター研究所(HCI)調査で、ドラッグストア企業数は2002年337社がピークでした。09年には265社に減少しています。これは業界再編・淘汰を物語っています。売上高は、02年1兆9000億円から3兆5568億円と倍増しています。また、1企業当たりの売上高も134億円と増加しています。しかし、オーバーストア化によって、坪当たりの年商は減少傾向です。

 

ドラッグストア戦略は、食品、雑貨の安売りをして、医薬品で利益を得るというものでした。しかし、医薬品は利益率が低下しています。新フォーマットが必要です。ドラッグストアのフォーマットは、次の4つの軸をベースです。様々な組み合わせで作られています。

 

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@ヘルスケア強化型フォーマット

 

調剤併用型です。調剤と第一類の販売を強化しています。OTC薬(一般用薬品)を含むHBC市場は約5兆円です。一世帯当たりは、消費支出額は年間12万円です。調剤市場も年間5兆円でこちらもほぼ同程度です。ドラッグストアは、2万人の商圏人口が必要といわれています。

 

しかし、調剤を導入すれば、その半分で済むことになります。ただ専門性を強化しただけでは、顧客の来店頻度は少ないですから、便利性を提供しなければなりません。

 

 

A利便性強化型フォーマット

 

新モデルのドラッグ&コンビニ型です。ウェルシア関東やタキタがミニストップと共同研究をしています。ドラッグの専門性を確立して、そして利便性フォーマットとしなければなりません。

 

 

Bビューティケア強化型フォーマット

 

サービス強化でエステやマニキュアを取り入れているケースもあります。条件として、商圏が大きいこと、立地が限られていることなどがあります。店舗数は限定されます。

 

Cディスカウント型フォーマット

 

食品や雑貨の品揃えを強化した、低価格販売型の目がドラッグストアフォーマットです。スーパーセンターやコンボストアに弱い傾向があります。

 

 

 

ヘルスケア強化型フォーマット
カウンセリングや調剤、在宅医療など、健康管理や疾病予防、治療までの分野、ドラッグストアが他業態との差別化として取り組むことが多い。

 

ドラッグ&コンビニ
ドラッグストアとコンビニが提携して開発している業態。形態はさまざまだが、医薬品は登録販売者による第2類、3類に限定するケースが多い。

 

スーパーセンター
ディスカウントストア、ドラッグストア、スーパーマーケットが一つになった業態

 

コンボストア
コンビネーションストアの略称。スーパーマーケットとドラッグストアを組み合わせた業態で「フード&ドラッグ」とも呼ばれる。




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