エーザイの評価・評判について

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「ヒューマン・ヘルスケア」を理念に掲げて、エーザイは活動しています。三代に渡って世襲制で経営を行っていましたが、今後は世襲を止めて新しい可能性を広げると表明しています。

 

エーザイの評価・評判について。認知症治療薬アリセプトの開発で評価

 

エーザイ株式会社(以下エーザイ)は元々、1914年に日本衛材株式会社と言う名前で発足しました。「衛材」という言葉は衛生材料の略で、絆創膏や包帯などを意味します。ですがこの会社では、ビタミンE製剤の製造で実際の事業を開始しました。創業者は、東京田辺製薬(現・田辺三菱製薬)で薬剤の開発に携わっていた内藤豊次氏です。

 

同氏は、現社長の内藤晴夫氏の祖父にあたります。創業にあたって、豊次氏は東京田辺製薬での経験を活かし、避妊薬であるネオサンプーン、現在も市販されているチョコラ・シリーズ(ビタミン剤)の開発で、会社を拡大させてゆきました。

 

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1955年、社名がエーザイとなりました。その後も胃袋サクロン、胃潰瘍治療薬セルベックス等で会社の基盤を忽せにしないものとしていきましたが、エーザイを世界規模の企業に押し上げたのは、何と言っても1997年に米英独で発売されたアルツハイマー型認知症治療薬アリセプトの開発でしょう。

 

アリセプトは海外で先行発売されたのち、1999年、そのデータをもとに日本国内でも販売され始めました。これはブリッジングと呼ばれます。海外のデータを転用して国内の製造販売承認を得る方法で、これは承認審査が遅いと言われる日本において、可及的速やかに発売されるようの方法として、現在でも広く用いられています。

 

アリセプトはその後、認知症治療薬の主な薬として世界中で汎用され、エーザイの主力商品となりました。

 

 

新薬開発を促進する

 

エーザイの連結売上高は2年連続の減少です。2012年3月期は6480億円。売上順位では大塚ホールディングスに追い抜かれ、国内5位となっています。そのもっとも大きな理由といえば、アリセプトの特許が切れ、米国での売り上げが大幅に落ちた事です。

 

ただ、国内では、高齢化社会となるにつれ、アリセプトの売り上げはいまだ増加の一途をたどり、2011年の国内の医薬品別売上では前年1位の降圧薬プロブレス(武田)を抜き、1位になっています。

 

同社のもう一つの目玉商品は、抗潰瘍薬パリエット。同薬は2011年の医薬品別売上において、国内11位を誇っています。その他、同社の製品で目立つものは、末梢神経障害治療薬メチコバール(46位)関節リウマチ薬ヒュミラ(78位)でしょうか。

 

その為エーザイは、新薬の開発促進のため、開発功労者に売上高5年度分の累計売上の0.05%を配分支給するという特別インセンティブ制度を設けました。




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