調剤薬局を囲い込む医薬品卸業界

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医薬品の卸業が、調剤薬局の経営をするという動きが目立つようになりました。卸業は、メーカーとユーザー間の物流をするのが主目的です。この理由は何故なのでしょう。

 

調剤薬局を囲い込む医薬品卸業界

 

調剤薬局経営の不振を補う

 

現在、医薬品卸業は4大卸に集約されます。メディパルホールディングス、アルフレッサ、スズケン、東方ホールディングスです。これらは業界再編と淘汰で生き残った会社です。これ以外は僅かな地場産業で中小卸がある程度です。そしてこれら医薬品卸業は日本の卸業のトップスリー、東邦も7位と、各々が日本を代表する卸業なのです。

 

経営状態を見ると、メディパルで2011年3月期の売上は2兆6700億円ですが、営業利益は135億円、利益率0.5%です。4大卸は平均して営業利益0.44%、合計340億円と苦しい台所です。医薬品卸は、医薬品会社の系列下にありました。すべてのメーカー品を扱うフルライン化への転換の中淘汰が進み集約されたものです。従ってその途中でのシェア争いから、納入価の定価を招き、経営を悪化させるようになりました。

 

医薬分業の進展で医薬品は調剤薬局ルートが主ルートとなりました。しかしここは中小薬局が中心です。最近では中小薬局は、大手の攻勢やM&Aにより経営が圧迫されています。

 

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傘下に引き込むためにグループ化や子会社化を推進

 

医薬品卸は、次第に調剤薬局との関係が強くなっていきました。経営ノウハウや在庫管理システムの提供などですが、債権管理も行い、経営が悪化した薬局を抱え込んでいく状況が生まれました。薬局を子会社化することで、本体の不振を調剤事業でカバーしたりシェア拡大もできるのです。

 

医薬品卸は2つの方法で調剤薬局を囲い込むのです。一つは経営の支援、人材教育支援などでグループ化を進めます。メディパルは「クラスAネットワーク東邦は「薬局共創未来」という名をつけています。東邦薬品は業務発注システムの効率化のための小型発注末端システムを提供しています。

 

もう一つは調剤薬局の子会社化です。スズケンは積極的に行っています。アルフレッサは中堅調剤薬局チェーンを子会社化していますが、まだ目立ったものではありません。

 

 

■医薬品卸と調剤薬局囲い込み
医薬品の納入のほかにシステム、教育などで緩やかなグループを作るタイプと、調剤薬局を傘下に収めるタイプがある。後者は薬局側が経営不振に陥り、傘下に入るケースが多い。卸も調剤薬局経営で本業の不振を補うメリットがある。

 




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