薬剤師に必要な対人スキルとは?

薬剤師に必要な対人スキルとは?

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薬剤師が持っておくべき最も大切なものとは、薬剤師としてのヒューマンスキルです。もちろん、基本的な専門知識や技能、人とのコミュニケーションは重要ですが、人として信頼があることが一番なのです。

 

薬剤師に必要な対人スキルとは?

 

一人一人の患者と向き合う気持ちが重要

 

一般的に人はいくつかの項目で評価をされます。頭が良かったり、運動が優れていたり、仕事が誰よりも早かったりという一部の能力が非常に高いと、その分野では高く評価されます。しかしながら、それと人としての魅力やその人への信頼性があることとは違います。

 

薬剤師はどのような人物であるべきかということですが、医療人とは、患者に必ず応対することから、患者に信頼されなければコミュニケーションが取れないことになります。技術者として、専門家としての十分な知識を持ち技術を持っていることはもちろんですが、人としてのヒューマンスキル(人間力)が先ずは大切です。

 

人は初対面の人に30秒で好き嫌いを判断するといいます。患者が薬剤師に初めて会ったとき「自分に向いてくれている」「一緒に真剣に考えてくれている」という気持ちが伝われば、まず信頼されるでしょう。そうなれば、病気を治す前向きな気持ちが患者に宿り、薬剤師もモチベーションが上がり、いい方向に進んでいくはずです。

 

ヒューマンスキルは個人の資質、教養に負うところが大きく、実務能力は経験で得られるものです。言い換えればヒューマンスキルは、人の考え方や思いであり、人の在り方であるといえます。

 

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患者に寄り添って対応する

 

ではヒューマンスキルは、向上させることはできないのでしょうか。そうではないと考えます。教養も高められるように、思いや在り方も向上できます。先ずは、医療人であるという自覚を持ち、常に患者のための薬物療法に携わっているのだという意識で患者に向き合うことです。心を通わせることが、いい医療につながるのです。

 

企業では、なんでもマニュアル化する傾向があります。誰でも一定の水準は保持できますが、個別に対応する医療では患者の背景を考えなければ、正確な対応、解決はできないのです。そこには、磨かれたヒューマンスキルが生きてきて、患者との信頼関係が生まれるのです。

 

今後は薬剤師過剰の時代を迎えます。そこで必要な薬剤師は、人間的に優れた人間です。買い手市場で「薬局で絶対必要な薬剤師」として認めてもらうにはヒューマンスキルが優れた人材です。今後は優れた人財としてヒューマンスキルを兼ね備えた薬剤師に淘汰されていくことでしょう。

 

 

■薬剤師のイメージ
ささえあい医療人権センター(COML)の辻本好子さん(故人)は患者が受ける薬剤師のイメージを「まじめ」「堅い」「融通がきかない」と紹介している。患者への説明も一方通行。想定外の質問をすると、表情がかげり、曖昧な回答が返ってくる。若手薬剤師のマニュアル的な対応に違和感を抱く患者も。




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