アメリカのドラッグストアの歴史

アメリカのドラッグストアの歴史

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米国ドラッグストアの歴史は、日本のドラッグストアを知る上で参考になります。日本の現状が、1980年代の米国のドラッグストアの状況によく似ています。米国の歴史を知れば、日本の問題や今後の展開が理解できます。

 

アメリカのドラッグストアの歴史

 

導入初期(1840年代〜1940年代)

 

1800年代に米国には、テーラードラッグというドラッグストアの原型がありました。これらは、ファーマシー(薬局)から進化したものです。ただ、現在のドラッグストアーという観点では、1901年ウォルグリーン1号店が、イリノイ州シカゴに誕生したのが最初と言えます。この店はよろず屋であり、薬も扱っていました。

 

初期のドラッグストアの立地は、ダウンタウンの中心で馬車や乗合車の停留所の前にあるのが普通でした。この店の提供するものは、「薬局」「コンビニエンスストア」「ファストフード」「レストラン&喫茶」の機能を備えているのでした。

 

別名「ゴシップストア」といわれました。店内で用事がなくともおしゃべりをするために集まるだけの場所でもありました。1934年、NY株式市場にウォルグリーンが上場しました。そしてドラッグストア企業化の幕開けでした。

 

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成長初期(1950年代〜1970年代)

 

50年代は米国のフリーウェイが整備されました。そのため、郊外型の住宅建築ブームが起きました。そして、ドラッグストアもそれにつれてダウンタウンから郊外へ移りました。大型店舗化して、日用雑貨を取り扱い始めたのです。独禁法であるロビンソンバットマン法が(36年施行)推進され、ディスカウントドラッグが出現しました。60年代に普及しました。ウォルグリーンはセルフサービス方式を50年代に導入しました。

 

72年には、雇用機会均等法が制定されました。女性は社会進出を広げていきました。ドラッグストアは女性をターゲットに、そして要望に応えるための店舗の大型化をしてワンストップショッピングを可能にしたのです。

 

70年代は、スーパーマーケットもフード&ドラッグの形態を生み出したり、ウォルマートなどのディスカウントストアが、ドラッグストアの商品を並べ始めたのです。ドラッグストアと他業態との競争が始まりました。

 

 

テーラードラッグ
ケンタッキー州のドラッグストア

 

ウォルグリーン
Walgreen Company は「ウォルグリーン(Walgreens)」の名称で営業する米国最大のチェーンドラッグストア。1901年設立。本社は米国イリノイ州。

 

ロビンソン・バットマン法
差別的な対価の禁止や、買主に対するブローカー料の支払い禁止などを定めた法律。

 

ウォルマート
Wal-Martは、べ濃くアーカンソー州に本部を置く世界最大の高営業。ディスカウントストア、スーパーセンター、ホールセールクラブ、スーパーマーケットなどの業態を展開。1962年にディスカウントストアとして創業。




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